日が短くなり、夜も涼しくなってまいりました。神様紹介:「素蓋鳴神(スサノオノカミ)」についてご紹介します(1)

こんにちは。

巫女の岩瀬愛梨です。

本日は朝に雨が降っておりましたが、雨も止み過ごしやすい天気となりました。

境内ではキノコが生えており、秋の訪れを感じます(*^_^*)

本日は神楽殿の八坂社に祀られている「素蓋鳴神(スサノオノカミ)」についてご紹介します。「素蓋鳴神(スサノオノカミ)」はご存知の方も多いのではないでしょうか。神話ではたびたび登場する神様です。そして、登場するたびに新たな一面が見える神様といえます。

なので、「素蓋鳴神(スサノオノカミ)」の神話については、三回ほどに分けて少しづつご紹介したいと思います。

『古事記』によると、「素蓋鳴神(スサノオノカミ)」は「伊邪那岐神(イザナギノカミ)」が黄泉の国から帰還し禊を行った際、鼻を濯いだときに生まれたとされています。

左目を洗った時に生まれた「天照大御神(アマテラスオオミカミ)」や、右目を洗った時に生まれた「月夜見尊(ツキヨミノミコト)」と合わせて「三貴神」と呼ばれています。

「伊邪那岐神(イザナギノカミ)」は「天照大御神(アマテラスオオミカミ)」に高天原を、「月夜見尊(ツキヨミノミコト)」に夜の国を、「素蓋鳴神(スサノオノカミ)」に海原を治めるように言いました。

「天照大御神(アマテラスオオミカミ)」と「月夜見尊(ツキヨミノミコト)」はそれぞれ指示された場所を治めましたが、「素蓋鳴神(スサノオノカミ)」はそれを断りました。

「素蓋鳴神(スサノオノカミ)」は母である「伊邪那美(イザナミノカミ)」がいる黄泉の国へ行きたいと、髭が生えるような大人になっても泣きわめき駄々をこねたのです。

「素蓋鳴神(スサノオノカミ)」はとても力のある神様で、暴れることにより山々はうねり、海は荒れ、疫病が蔓延しました。

怒った「伊邪那岐神(イザナギノカミ)」は「素蓋鳴神(スサノオノカミ)」を追放しました。 

「素蓋鳴神(スサノオノカミ)」は「伊邪那美神(イザナミノカミ)」のいる根の国に向かう前に姉である「天照大御神(アマテラスオオミカミ)」に別れの挨拶をしに高天原へ向かいます。

「天照大御神(アマテラスオオミカミ)」は「素蓋鳴神(スサノオノカミ)」が攻めてきたと思い、武装して迎えました。

「素蓋鳴神(スサノオノカミ)」は誤解を解こうと「誓約(うけい)」をしようと言いました。

そこで、「天照大御神(アマテラスオオミカミ)」は「素蓋鳴神(スサノオノカミ)」の持っている「十拳剣(とつかのつるぎ)」を噛み砕き、吹き出した息から三人の女神が生まれました。

「素蓋鳴神(スサノオノカミ)」は「天照大御神(アマテラスオオミカミ)」の勾玉の髪飾りを噛み砕き、吹き出した息から五人の男神が生まれました。

『古事記』では三人の女神は「素蓋鳴神(スサノオノカミ)」の物から生まれたので「素蓋鳴神(スサノオノカミ)」の子とし、五人の男神は「天照大御神(アマテラスオオミカミ)」の物から生まれたので「天照大御神(アマテラスオオミカミ)」の子とされました。

よって「素蓋鳴神(スサノオノカミ)」は「自分の心が清らかだから女神が生まれたのだ。」と勝利を宣言しました。

『日本書紀』では記述が異なり、男神を生んだ方が勝ちとされ、「天照大御神(アマテラスオオミカミ)」が女神を、「素蓋鳴神(スサノオノカミ)」が男神を生んだため、「素蓋鳴神(スサノオノカミ)」の勝ちとされました。

身の潔白が証明されたとして高天原に滞在するようになった「素蓋鳴神(スサノオノカミ)」は次々と粗暴なことを行いました。

「天照大御神(アマテラスオオミカミ)」はしばらくの間「素蓋鳴神(スサノオノカミ)」をかばっていましたが、最終的にはその粗暴さを恐れて天の岩戸に隠れてしまったのです。

これによって「素蓋鳴神(スサノオノカミ)」は髭を落とされ、爪を抜かれ、高天原から追放されました。

このあと、「素蓋鳴神(スサノオノカミ)」はどうなるのでしょうか。

今回は「素蓋鳴神(スサノオノカミ)」の誕生から高天原追放までの神話をご紹介しました。

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